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2014年1月14日火曜日

日体大の『集団行動』は、「自律型個人」と「自律型組織」のインタラクティブな関係を教えてくれる好例


連休中の日曜日(2014年1月12日)、テレビ朝日の番組 『集団行動2時間 SPECIAL』を見ましたか? 日本体育大学(日体大)の「集団行動」が最終的に完成するまでのプロセスをドキュメントとして描いた作品です。

「集団行動」日本体育大学第51回体育研究発表実演会 をご覧ください。発表会における一糸乱れぬ「集団行動」が美しい! 

シンクロナイズド・スイミングやラインダンスにも磨き抜かれた身体を前提にした集団演技の美しさがありますが、70人という集団の一糸乱れぬ演技はすばらしいの一言に尽きます。比喩として適切かどうかは別にして、小鳥の群れやイワシの群れを連想させる美しさがそこにあるといってもいいでしょう。

こんなことを言うと、北の某国のマスゲームを連想させるからイヤだとか、だから日本人は「集団主義」だとか、ネガティブな反応を示す人がかならず出てくるものです。

だが、それはまったくわかっていないな、という感想を持たざるをえません。「集団行動」と「集団主義」はまったく別物です。

演技として完成するまでのプロセスをみれば、一糸乱れぬ「集団行動」は、じつは個人レベルの「規律による自律」を前提にしていることが理解できるはずです。さらにいえば、「自律型個人」と「自律型組織」の相互関係、インタラクションだと言ってもいいでしょう。

個人が同じ歩幅で同じピッチで歩くということがいかに難しい課題であることか! それを集団で行うのはさらに難しい。

「規律による自律」は、精神力×体力のたまもの。ある意味では早寝早起きといった生活習慣にも通じるものです。これを集団レベルで実行するのが「集団行動」です。

「集団行動」のエッセンスは、個人レベルの自助努力、そしてチームとしての高い目標を達成するための意識の持ち方にあります。個人レベルの高さがあってこそ、チームとしての信頼感もでてくる。それは甘えとは無縁の世界です。プロフェッショナルそのものではありませんが、ある種のプロ意識の厳しさといっていいかもしれません。

「個と組織」の関係からみれば、まさに「自律型個人」と「自律型組織」の関係です。「自律型個人」の存在があって、はじめて「自律型組織」が成立するのです。そして、「自律型組織」がまた個人レベルの「自律性」を必要とします。その基盤のうえで「自発性」が意味をもつ。相互関係なのです。

いっけんすると、「自律型個人」と「自律型組織」の関係はパラドックスのような印象を受けますが、そうではありません。個人技のレベルの高さがあって、はじめてチームとしての強さが実現することはサッカーなどの球技にも共通することです。

最高の演技を行うという最終目標に向けて、逆算的にチームづくりを行う日体大の清原監督の指導方針。これは最強の組織づくりにも共通するものがありますね。人間の弱さを前提にしたうえで、ビジョンを見える形で示して意識を高めていく手法

体力と不屈の精神の関係。サバイバルと助け合いをつうじてのチームの結束力。そして目標としてきた完璧な演技(プレイ)を終えたあとの達成感。学生時代に体育会経験をもつ人なら理解できることでしょう。

この観点を踏まえて、ぜひ「集団行動」日本体育大学第51回体育研究発表実演会(YouTube)の映像をじっくりと見ていただきたいものです。かならずなにかヒントを得ることができるはずです。

「集団行動」は「集団主義」ではありません。そのエッセンスをつかみとってほしいと思います。






<関連サイト>

「集団行動」日本体育大学第51回体育研究発表実演会 (YouTube)

テレビ朝日の番組 『集団行動2時間 SPECIAL』

「入学は簡単だが卒業は難しい」 大学教育の欧米スタイル導入はなぜ失敗したか (上久保誠人 [立命館大学政策科学部准教授]、ダイヤモンドオンライン、2014年8月22日)
・・基本的に自己主張の強い欧米人や日本人以外のアジア人と、バラバラだがおとなしい日本人とは、扱いは別にしなければならないことがこの記事で指摘されている。
示唆として、以下のように考える必要があろう。
日本人は自己主張をせず、面従腹背という消極的抵抗をとるので、そういう行動を取らせないように、「集団行動」をつうじて、自発性を鍛え、強い「自己」を鍛えることが大事なのである。

(2014年8月22日 記す)






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(2014年3月19日、9月21日 情報追加)




(2012年7月3日発売の拙著です 電子書籍版も発売中!)







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