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2013年6月10日月曜日

書評 『逆算力-成功したけりゃ人生の〆切を決めろ-』(高岡浩三、おち まさと=プロデュース、日経BP社、2013)-人生は有限だと感じることは究極の逆算思考である


これはじつにいい内容。一気に読めて、しかも読後の余韻の大きな本です。

祖父、父と奇しくもおなじ42歳で亡くしたというネスレ日本法人社長が語る、10歳のときに決めた「42歳を〆切に生きる」という人生観とその軌跡です。1958年生まれの著者は、現在54歳。幸いなことに親の年齢を越しました。

人生論でもあり、組織で生きるビジネスキャリア論でもあり、営業・マーケティング論でもあり、ブランド論でもあり、アイデアの生みだし方、広い意味のイノベーションついて語った本でもあります。

じつはわたしもネスレで働いていたかもしれなかったので気になる内容でした。

就活というコトバもまだなかった頃、当時まだネッスルといっていた頃、熱心にネスレの人事部の方から誘われたのだがアホなことに断ってしまったのです。

その後、とある広告代理店からブランドマネジメントをやれと要請されて、はじめて「ネスレの存在の大きさ」に気がついたのですが、もしネスレに行っていれば、この著者の部下になっていたかもしれないし、いまごろブランドの専門家か、どこかの国でグローバルに働いていたかも・・・・。人生というものは、本人にもよくわからないものです。

とはいえ、組織でのキャリアも自分で設計する時代です。その意味では、ぜひ20歳代に若い世代に読んでほしいと思います。

そしてなによりも、「縮小する成熟市場」である日本でいかに勝ち残っていくかのモデルケースでもあります。ネスレという外資系企業ですから、テリトリーは日本市場しかないのです。日本市場をでて海外で営業するわけにはいかないのです。

著者の発想には、おなじく外資系企業トリンプの社長であった吉越浩一郎氏の「デッドライン仕事術」にもつうじるものがあります。デッドライン(=締め切り)から逆算して仕事をこなせ、という発想です。

本書は、人生論として読んでよし、ビジネスキャリア論として読んでよし、営業・マーケティング論としてして読んでよし。

好著です。おすすめします。





目 次

はじめに
第1章 42歳で死ぬと思えば何でもできる
 01 あなたは何歳で死ぬと思っていますか?
 02 私が42歳で死ぬと思った理由
 03 昔の42歳は「おじさん」だった
 04 「生徒会選挙に出なさい」という母の教え
 05 竹村健一さんのテニスコーチで学んだこと
 06 「外資系企業」ネスレに入社する
 07 「志」を持った就活をせよ
 08 結婚も「42歳」からの逆算で決めた

第2章 最強の「サラリーマン」を目指せ
 09 伝説は「マギーブイヨン」から始まった
 10 取引先のパートナーが出世する幸運
 11 ハタキを持ってスーパーを回る
 12 全部で3回、会社をやめようと思った
 13 上司によって評価が変わってはいけない
 14 30歳で部長、10人超の部下を持つ
 15 「要領」がよくないと社長は務まらない
 16 移動時間のために事前に準備をする
 17 敵ができることを恐れない
 18 「骨」は崩すな

第3章 「受験にキットカット」が生まれた秘密
 19 文化になった「受験にキットカット」
 20 ブランドは誰のものか
 21「きっと勝つ」でブランドに魂を入れる
 22 異業種と組んで「ルール」を変える
 23 CD付きキットカットを発売
 24 『ケンミンSHOW』で解けた謎
 25 アイデアが夢の中で生まれる理由
 26 発想力よりも実行力
 27 広告だけでは売れない時代にどう売るか
 28 コスト削減も本質から考える

第4章 ネスレの強さと日本復活の条件
 29 スイスの企業が強いワケ
 30 100年前からグローバル企業
 31 崩れた高度成長期モデル
 32 日本の教育は江戸時代と同じ
 33 ネスレ日本という「奇跡」
 34 日本式経営の最強企業を作る


著者プロフィール

高岡浩三(たかおか・こうぞう)
ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEO 1983年、神戸大学経営学部卒。同年、ネスレ日本株式会社入社(営業本部東京支店)。各種ブランドマネジャー等を経て、ネスレコンフェクショナリー株式会社マーケティング本部長として「キットカット」受験キャンペーンを成功させる。2005年、ネスレコンフェクショナリー株式会社代表取締役社長に就任、2010年、ネスレ日本株式会社代表取締役副社長飲料事業本部長として新しいネスカフェ・ビジネスモデルを提案・構築。利益率の低い日本の食品業界において、新しいビジネスモデルを追求しながら超高収益企業の土台をつくる。同年11月ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEOに就任。現在、経済同友会幹事、医療・福祉ビジネス委員会副委員長。日本インスタントコーヒー協会会長。 
おち まさと
1965年12月23日東京都生まれ。プロデューサー。数多くのヒット番組やWEBサイトの企画、ファッション、企業ブランディングまでジャンルを越えて活躍。「対談の名手」として雑誌や書籍のインタビュアーを務めることが多く、またブログやツイッターが高いアクセス数を誇り情報キュレーターとしても信頼度が高い。企業・学校などでの講演活動も展開。厚生労働省イクメンプロジェクトメンバー、経済産業省「クール・ジャパン戦略推進事業・企業マッチンググランプリ」総合プロデュースも務める。単行本のプロデュース兼自著として『相手に9割しゃべらせる質問術』(PHP新書)、『「気づく」技術』(ダイヤモンド社)、『ありがとうの約束』(絵本、PHP研究所)、『100の仕事も同時に回る ダブルブッキング時間術』(ソフトバンク新書)、『その働き方ムダですよ~コスパを高める仕事術~』(宣伝会議)、『お金になる「頭の使い方」』(PHPビジネス新書)など多数ある。


<関連サイト>

ネスレ日本社長 高岡浩三の「逆算力」 成功したけりゃ人生の〆切を決めろ (日経ビジネスオンライン連載記事)


<ブログ内関連記事>

書評 『10年後に食える仕事 食えない仕事』(東洋経済新報社、2012)-10年後の予測など完全には当たるものではないが、方向性としてはその通りだろう

書評 『英語だけできる残念な人々-日本人だけが知らない「世界基準」の仕事術-』(宋文洲、中経出版、2013)-英語はできたほうがいいが、英語ができればいいというものではない

書評 『仕事漂流-就職氷河期世代の「働き方」-』(稲泉 連、文春文庫、2013 初版単行本 2010)-「キャリア構築は自分で行うという価値観」への転換期の若者たちを描いた中身の濃いノンフィクション

製品ブランドの転売-ヴィックス・ヴェポラップの持ち主は変わり続ける

ゼスプリ(Zespri)というニュージーランドのキウイフルーツの統一ブランド-「ブランド連想」について

書評 『「気づく」技術』(おち まさと、ダイヤモンド社、2011)「企画=記憶の複合」と説く人気プロデューサーの発想術は「気づき」力のことだ

プラクティカルな観点から日本語に敏感になる-藤田田(ふじた・でん)の「マクド」・「ナルド」を見よ!




(2012年7月3日発売の拙著です)





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