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2012年2月6日月曜日

書評 『采配』(落合博満、ダイヤモンド社、2011)-ビジネス書の域を超えた「人生の書」になっている


実践と深い考察から生み出されたこの本は、ビジネス書の域を超えて「人生の書」になっている

人の上に立つ立場にあるリーダーだけでなく、上からどう評価されているかを知りたい人にもぜひ薦めたい一冊です。

どのような考えに基づいて選手を起用したか、その具体的な判断や意志決定の詳細だけでなく、その理由とそのときの著者の気持ちまでが書き込まれているからです。

「さいはいをふるう」という表現で耳にすることは多い「采配」。こうして漢字で書かれた「采配」という2文字を見るのはめったにないことなので、それだけでもインパクトがありますね。「采配」とは言い換えれば「指揮」のことですが、「采配」というコトバをつかうと戦国武将のような雰囲気がかもしだされるのは面白いことです。戦闘モード全開!

中日ドラゴンズのファンではないだけでなく、最近は野球をみることもあまりなくなっていたわたしですが、現役時代の落合選手の言動がじつにユニークで合理的なものであったことには、サラリーマンからみたアンチヒーローとしてひそかに喝采を送っていたものでした。

監督になってからの落合氏については、よくは知らなかったのですが、「名選手かならずしも名監督ならず」というジンクスは、この人には当てはまらなかったことは確かです。それは、本書を読むと自然に理解されることです。落合氏は、結果を出し続けた名選手ですが、野球のエリート街道をひた走ってきたサラブレッドではなかったからなのです。うまくいかない野球人生というものを、身を通じて知り尽くしているからでしょう。だからこそ、うまくいっている選手だけでなく、うまくいかない選手の気持ちも手に取るようにわかるのです。

2011年度の日本シリーズでの勝利は最終的に逃したとはいえ、中日ドラゴンズを率いて、「常勝チーム」を作り上げた実績はまさに「野球殿堂」入りにふさわしいものがあります。だが、本書を単に野球監督の「采配」論と読むには、あまりにも惜しいものがあります。ダイヤモンド社から出版されていることが示しているように、マネジメントについて書かれたビジネス書として読むべき一冊でしょう。

とはいえ、中身の薄いビジネス書とは違い、この本は活字が小さく分量が多いだけでなく、人生知がにじみ出たような記述で中身がじつに濃い。最初から最後まで読みながら、思わずチェックを入れたり線を引きながら読んでいることに気づく。それだけでなく、この本は売らずに手元に取っておこうという気持ちにさせられます。

内容については、目次を見ていただくか、直接手にとって見ていただくのが一番ですが、この本は、実績を残した野球監督が書いた「采配」論としてはもちろん、ビジネス書を超えた、それこそ「人生の書」として扱うべきでしょう。味わって熟読し、再読する価値のある一冊としてぜひおすすめします。


<初出情報>

■bk1書評「実践と深い考察から生み出されたこの本は、ビジネス書の域を超えて「人生の書」になっている」投稿掲載(2012年1月25日)
■amazon書評「実践と深い考察から生み出されたこの本は、ビジネス書の域を超えて「人生の書」になっている」投稿掲載(2012年1月25日)




目 次 
       
第1章 「自分で育つ人」になる
第2章 勝つということ
第3章 本物のリーダーとは
第4章 常勝チームの作り方
第5章 次世代リーダーの見つけ方、育て方
おわりに


著者プロフィール
    
落合博満(おちあい・ひろみつ)     

1953年生まれ。秋田県南秋田郡若美町(現:男鹿市)出身の元プロ野球選手(内野手)、プロ野球監督。1979年ドラフト3位でロッテ入団。81年打率.326で首位打者になり、以後83年まで3年連続首位打者。82年史上最年少28歳で三冠王を獲得、85年には打率.367、52本塁打、146打点という驚異的な成績で2度目の三冠王とパ・リーグの最優秀選手(MVP)に輝いた。86年には史上初の3度目、2年連続の三冠王を獲得。通算成績は2236試合、7627打数2371安打、510本塁打、1564打点、65盗塁、打率.311。
1998年現役を引退。その後、野球解説者、指導者として活動し、2004年より中日ドラゴンズ監督に就任。就任1年目から1年間の解雇・トレード凍結、一、二軍を振り分けない春季キャンプなどを行ない、チームはいきなりリーグ優勝。2007年にはチームを53年ぶりの日本一に導く。就任から8年間、2年に1回以上はリーグ優勝ないしは日本一、Aクラス入りを逃したこともない。2011年は球団史上初の2年連続リーグ優勝を果たし、「常勝チーム」を作り上げた。
2007年には、プロ野球の発展に大きく貢献した人物に贈られる正力松太郎賞を受賞。2011年には競技者として、日本の野球の発展に大きく貢献した功績を永久に讃え、顕彰する「野球殿堂」入りを果たす。
著書は、『コーチング—言葉と信念の魔術』(ダイヤモンド社)、『落合博満の超野球学1、2』『プロフェッショナル』『野球人』(ベースボール・マガジン社)、『勝負の方程式』(小学館)など多数ある(ダイヤモンド社サイトより)。


<ブログ内関連記事>


書評 『なでしこ力(ぢから)-さあ、一緒に世界一になろう!-』(佐々木則夫、講談社、2011)
・・女子サッカー日本代表チームの監督・佐々木則夫氏が、ワールドカップ優勝前に書いた本。「上から目線」でも「下から目線」でもない、「横から目線」の重要さについて説いている


書評 『負けない自分になるための 32のリーダーの習慣』(澤穂希、幻冬舎、2011)-現場リーダーのためのプレイイング・マネージャー論として





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