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2012年1月26日木曜日

由紀さおり世界デビューをどう捉えるか?-「偶然」を活かしきった「意図せざる海外進出」の事例として


昨夜(2012年1月25日)10:55から放送されたNHKの番組 SONGS では、由紀さおり が取り上げられていました。題して 「由紀さおり in ニューヨーク」

なぜか昨年末に世界で大ブレイクした由紀さおり。その情報はすでに日本のマスコミでも取り上げられていますね。ひさびさに明るい、ほんとうに驚きのニュースです。

米国西海岸のポートランドのジャズオーケストラ「ピンク・マルティーニ」と共演したアルバム「1969 Pink Martini & Saori Yuki」が米国だけではなくインターネットをつうじて注目され、ロンドンやアメリカでの共演が実現したということです。しかも、日本語で全盛時代の昭和歌謡曲を歌っています。

ある日、突然全世界で注目されるようになったシンデレラ・ストーリーのようなものですが、デビュー43年で現在63歳の歌手にとっては、あらたなスタートラインに立ったということになるのかもしれません。

「ピンク・マルティーニ」と共演するキッカケがまた面白いですね。

「ピンク・マルティーニ」のリーダーが、たまたま米国の中古レコード店で、由紀さおりが人気歌手の座をつかむことになったアルバム「夜明けのスキャット」を手にとったのがキッカケだったそうですね。音楽からではなく、レコード・ジャケットの写真に惹かれてというのもまた面白い。たしかに20歳当時の由紀さおりは若くて美しいですね。その後、レコードを聴いてみて、その歌声に魅了されたのが始まりだとか。

アルバム発売以来43年にして起こったセレンディピティというべきでしょう。しかも、デジタルではなく超アナログなお話です。

アルバム売り上げ210万枚というヒットだったこともあるのでしょうが、カタチにしておけば、いつかどこかで誰かが手にすることがあるかもしれないということですね。確率的には極小の世界ですが。


今回の由紀さおり世界デビューは、「意図せざる海外進出」ということになりますね。

この点にかんしては、浮世絵やアニメやマンガに近いものがありますが、由紀さおりがそういったケースとは違うのは、本人の意志的な行動も大きくかかわっていることです。

昨夜のNHK番組によれば、中古レコードを購入して持ち帰った「ピンク・マルティーニ」リーダーが、曲をきいてたいへん気に入り、そのなかの一曲をカバーして自分たちのアルバムで発表、それをインターネットで発見した由紀さおり側のスタッフが「ピンク・マルティーニ」に連絡をとり、由紀さおりと意気投合した結果、アルバム「1969」をコラボレーションし、コンサートでの共演が実現したのだとか。

中古レコード店の在庫のなかから、偶然手に取ったアルバムからうまれたセレンディピティ。これまで発売され、中古市場に流通しているレコードの総数がどれくらいの規模になるのかはわかりませんが、ほんとうに極小の偶然としか言えません。

それも、「ピンク・マルティーニ」というジャズ・オーケストラが、1950年代から60年代の曲を現代に復活させることをミッションにしていること、由紀さおりが1960年代末から活動をはじめた歌手であることが重なったからです。

しかもコラボレーションが実現したのは、由紀さおり自身が長年、日本語の美しさを一人でも多くの人たちに実感してほしいというミッションがあったからでもありますね。

その対象が日本人から、世界に拡がったということは、ある意味では彼女自身のミッション遂行にあたては、渡りに船であったという言い方も間違いではないのかもしれません。

日本語の曲が日本以外でもブレイクしたケースでは、坂本九の「Sukiyaki」(=「上を向いて歩こう」)が有名ですが、これは積極的なプロモーション戦略のもとに行われた結果もたらされたものでした。全米ヒットチャート化のキッカケになったのは日系米人たちのあいだで人気になったことがあったようです。

由紀さおりの場合はまったく正反対です。そもそも、TVのインタビューなどで語っているのを聞く限り、本人は海外進出などとはまったく念頭にもなかったこと。

この事例から導き出せるのは、偶然を活かしきることの重要性です。

偶然を見つけ出すのはあくまでも人、その偶然を偶然に終わらせないのもまた人。結局は、人間が介在することによって、きわめて極小なチャンスが大きな結果をもたらしうるということを示しているわけです。

しかも、英語圏にあわせて英語で歌うわけでもない。過剰なローカリゼーションは行っていないということです。

考えてみたらオペラでも洋楽でも、日本公演の際に、すべてを日本語で歌うなんて考えられませんよね。由紀さおりは、そのまま日本語で歌っているわけですから、日本の歌謡曲(kayokyoku)という音楽ジャンルを世界の音楽市場に創り出したことになるのかもしれません。

由紀さおりは、歌謡番組がなくなってTVでみることもなくなりましたが、かつての歌謡曲全盛時代に小学生時代を送っていたわたしはTVでよく目にしたものです。

ところで、わたしが実際の由紀さおりをでナマを見たのは、日本国内ではなくベトナムの首都ハノイです。ジャパン・フェスティバルの企画で姉妹で招待されていたコンサートを見る機会がありました。実姉と一緒に行っていた童謡を聴かせる活動の一環でした。

わたしがこういう内容の記事を書くのもまた、偶然の積み重ねの結果です。

海外進出にあたっては、AKB48を大ヒットさせたプロデューサー秋本康によるインドネシア版の姉妹グループ JKT48(=ジャカルタの頭文字JKT)が始まっていますが、力こぶを入れた戦略的な進出だけでなく、偶然を活かした由紀さおりのようなケースもあります。

いっけん真逆のケースに見えますが、共通しているのは海外市場での市場創造現地の潜在需要をいかに掘り起こす仕掛けをつくりことができるか、その見極めが大事だということでしょう。

JKT48のケースでも、インドネシア側からの熱心な働きかけがあったので、台湾でもタイでもなく、インドネシアが先行したと聞いています。

呼びかけに対して答えるかどうか、そしてどう答えるかが、その後を決める分かれ道になるのでしょう。呼びかけに対する応答、そしてキャッチボール。これが対話の本質でもありますね。

ビジネスにおいても同じです。いかに市場から聞こえてくる声をキャッチするか、その呼びかけにどう応答するかが大事なのです。

JKT48は日本語で歌っています。どこまでインドネシア市場でのローカリゼーションを行うのか注目していきたいところです。由紀さおりは、あくまでも日本語にこだわっています。

ローカリゼーションの程度はどこまで行うべきか、これもケースバイケースなので、市場との密接な対話が不可欠だということでしょう。個別の事例に則してじっくり研究するしかありません。







<関連サイト>

Pink Martini 公式サイト

由紀さおりオフィシャルブログ「はじめの一歩 ー日々生ききる

「世界を魅了する日本の歌謡曲~由紀さおり ヒットの秘密~」(NHKクローズアップ現代 2012年2月22日放送 ビデオ映像あり)

Pink Martini & Saori Yuki - ブルー・ライト・ヨコハマ(Youtube)
・・いしだあゆみ とはだいぶテイストが違うジャズスタイルです

JKT48 Meet & Greet di fX(Youtube)
・・インドネシアで日本語で歌うJKT48


<ブログ内関連記事>

書評 『対話の哲学-ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜-』(村岡晋一、講談社選書メチエ、2008)
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・・「ローカル商品のグローバル化」において、「レッドブル」の事例とは異なる、進出先市場でのローカリゼーションについて書かれた好著

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