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2011年6月8日水曜日

Facebook Principle (フェイスブックの原則) を MVV (ミッション・ビジョン・バリュー) の観点からみてみよう


 軸、中心軸、背骨、プリンシプル、原理原則・・・

 いろんな言い方が可能ですが、原理原則がしっかりしていれば、海外進出にあたってはローカル市場の特性にあわせてローカライズできる部分はそうすればいい、カスタマイズできる部分はそうすればいい

 そして、ローカライゼーションは現地の担当者にまかせる

 米国でうまれたフェイスブックもまた、その定石を愚直なまでに貫いています。

 日本での事業展開にあたって、フェイスブックの海外戦略担当者がインタビューに答えた記事がありました。「独占インタビュー! 絶好調のFacebook・海外戦略担当者が語った、日本攻略への布石」 (日経トレンディ)。

ミクシィなどの SNS が先行する日本市場ですが、フェイスブックは 「実名主義」や「顔出し」といった原則を絶対に(!)曲げようとしません。

 もともと、大学の顔写真入り新入生紹介本であるフェイスブック(・・直訳すると「顔本」(笑)ですね)を、オンライン化したのがフェイスブックですから、当然といえば当然でしょう。

 それだけでなく、事業家というよりは社会革命家のような創業経営者マーク・ザッカーバーグの、人生における基本姿勢、信念といったものが、事業経営にもストレートに反映しているようです。そのため、現在にいたるまでさまざまな物議をかもしながらも突き進んでいるのは、みなさんご承知のことでしょう。

 「実名主義」や「顔出し」という、頑(かたくな)なというか、ゴーマンにも見えるこの原理原則を受け入れるか、受け入れないか、この原理原則は日本人にはまだまだ高いハードルなのかもしれません。

 しかし、フェイスブックに参加することを意志決定した日本人は、みなこの原則をさいしょは抵抗がありながらも受け入れ、ある意味ではマーク・ザッカーバーグの思想に共鳴していくということも体験していくことになるのでしょう。

 フェイスブックの言語はいうまでもなく英語ですが、日本で普及がはじまった最大の要因は、「いいね!」ではないかと考えています。

 英語では 「Like !」、これを直訳して 「好き!」 などという表現にせず、「いいね!」という日本語を採用したのは、ほんとうに天才的なヒラメキです。これぞカスタマイゼーションの極地というべきでしょう。

 このほか、日本語環境むけにさまざまなカスタマイゼーションを行っていることは、フェイスブックの伝道者の方々が積極的に情報発信していますので、あらためてわたしが指摘することはありません。

 以下に、Facebook Principle (フェイスブックの原則)を転載しておきます。
http://www.facebook.com/principles.php

 日本語と英語のニュアンスに注意を払いながら読んでみてください。

1. 情報を共有し、つながりになる自由 (Freedom to Share and Connect)
2. 情報の所有と管理 (Ownership and Control of Information)
3. 情報の自由な流れ (Free Flow of Information)
4. 基本的平等 (Fundamental Equality)
5. 社会的価値 (Social Value)
6. オープンなプラットフォームと標準 (Open Platforms and Standards)
7. 基本的サービス (Fundamental Service)
8. 公共の福利 (Common Welfare)
9. 透明性のあるプロセス (Transparent Process)
10. 1つの世界 (One World)



Facebook Principles (フェイスブックの原則)

Facebookは、世界のオープン性と透明性を高めることを目的として構築されています。これにより、優れた理解とつながりが生まれると弊社は考えています。Facebookは、個人が共有し、つながりを持つことができる優れた機能を提供することで、オープン性と透明性を推進しますが、これらの目標を達成するうえで、特定の原則がFacebookの指針となります。これらの原則の達成の制約となるのは、法律、テクノロジー、進化する社会規範の制限のみであるべきです。したがって、Facebookサービス内におけるそれらの権利および責任の基盤として、これらの原則を確立するものとします。


Facebook Principles

We are building Facebook to make the world more open and transparent, which we believe will create greater understanding and connection. Facebook promotes openness and transparency by giving individuals greater power to share and connect, and certain principles guide Facebook in pursuing these goals. Achieving these principles should be constrained only by limitations of law, technology, and evolving social norms. We therefore establish these Principles as the foundation of the rights and responsibilities of those within the Facebook Service.


1. 情報を共有し、つながりになる自由 (Freedom to Share and Connect)
人は、欲しい情報が何であれ、それをあらゆる媒体および形式で共有する自由を持ち、また、当事者同士が同意している限り、いかなる人、組織、サービスともオンラインでつながりになる権利を有するべきです。

People should have the freedom to share whatever information they want, in any medium and any format, and have the right to connect online with anyone - any person, organization or service - as long as they both consent to the connection.


2. 情報の所有と管理 (Ownership and Control of Information)
人は自分の情報を所有すべきです。また、それを好きな人と共有し、好きな場所へ持ち運ぶ(Facebookサービスから削除する行為を含む)自由、さらに、自分の情報を共有する相手を選び、そのような選択を保護するプライバシーコントロールを設定する自由を持つべきです。ただし、Facebookサービスの外部では特に、そのような自由によって、情報を受け取った人がその情報をどのように使用するかを制限することはできません。

People should own their information. They should have the freedom to share it with anyone they want and take it with them anywhere they want, including removing it from the Facebook Service. People should have the freedom to decide with whom they will share their information, and to set privacy controls to protect those choices. Those controls, however, are not capable of limiting how those who have received information may use it, particularly outside the Facebook Service.


3. 情報の自由な流れ (Free Flow of Information)
人は、他の人によって参照可能となったすべての情報にアクセスする自由を持つべきです。また、この情報の共有とアクセスを簡単、迅速、かつ効率的にする実用的なツールも持つべきです。

People should have the freedom to access all of the information made available to them by others. People should also have practical tools that make it easy, quick, and efficient to share and access this information.


4. 基本的平等 (Fundamental Equality)
個人か、広告主か、開発者か、組織か、その他の団体かを問わず、あらゆる人は、自分の主な活動が何かに関係なく、Facebookサービス内で自由に表現し、配信内容および情報にアクセスすることができるべきです。Facebookサービスを使用するすべての人に適用される一連の原則、権利、責任が存在すべきです。

Every Person - whether individual, advertiser, developer, organization, or other entity - should have representation and access to distribution and information within the Facebook Service, regardless of the Person's primary activity. There should be a single set of principles, rights, and responsibilities that should apply to all People using the Facebook Service.


5. 社会的価値 (Social Value)
人は、自分のアイデンティティとつながりを通じて、信頼と評判を築く自由を持つべきであり、Facebookの利用規約で述べられている内容以外の理由で、Facebookサービス上の自分の情報が削除されることがあってはなりません。

People should have the freedom to build trust and reputation through their identity and connections, and should not have their presence on the Facebook Service removed for reasons other than those described in Facebook's Statement of Rights and Responsibilities.


6. オープンなプラットフォームと標準 (Open Platforms and Standards)
人は、利用可能な情報にアクセスするためのプログラマティックインターフェイスを持つべきです。これらのインターフェイスの仕様は、すべての人に公開され、すべての人が利用およびアクセスできるべきです。

People should have programmatic interfaces for sharing and accessing the information available to them. The specifications for these interfaces should be published and made available and accessible to everyone.


7. 基本的サービス (Fundamental Service)
人は、自分の存在を確立し、他の人とつながりを持ち、情報を共有するために、Facebookを無料で利用できるべきです。参加または貢献の度合いに関係なく、すべての人がFacebookサービスを利用できるべきです。

People should be able to use Facebook for free to establish a presence, connect with others, and share information with them. Every Person should be able to use the Facebook Service regardless of his or her level of participation or contribution.


8. 公共の福利 (Common Welfare)
Facebookとその利用者の権利および責任は、利用規約に記載されているべきであり、その内容と本原則に矛盾があってはなりません。

The rights and responsibilities of Facebook and the People that use it should be described in a Statement of Rights and Responsibilities, which should not be inconsistent with these Principles.


9. 透明性のあるプロセス (Transparent Process)
Facebookは、その目的、計画、ポリシー、運用に関する情報を公開すべきです。また、通知およびコメントのタウンホールプロセスと、本原則または利用規約の修正に関する入力および会話を促す投票システムを持つべきです。

Facebook should publicly make available information about its purpose, plans, policies, and operations. Facebook should have a town hall process of notice and comment and a system of voting to encourage input and discourse on amendments to these Principles or to the Rights and Responsibilities.


10. 1つの世界 (One World)
Facebookサービスは、地理的境界および国境を越えて、世界中であらゆる人が利用できるべきです。

The Facebook Service should transcend geographic and national boundaries and be available to everyone in the world.



 もちろん、これらの原理原則は最初からあったものではなく、事業展開をしていくなかで試行錯誤を続けながら練り上げていったものだと思います。

 個人でも組織でも、原理原則を明確にもつことの重要性をしめしているのが、ザッカーバーグであり、フェイスブックであるといっていいでしょう。まだまだ物議をかもす存在ではありますが、それは原理原則を貫く姿勢ゆえ。批判をものともせずに突き進む姿勢。

 使命感をもった経営者と企業は、ほんとうに強い。



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